portfolio
ドリンクデザイン
Drink Design
様々なコンセプトのもと独自の視点で制作したモクテルや味覚インスタレーションの記録です。
依頼制作から自主制作まで、ドリンクの枠組みにとらわれず、様々な角度から自由な発想で制作しています。
感性で味わうひとときをお楽しみ頂ければ幸いです。
-
- title : AROMATIC BOUQUET
- description : アブサンの香りのイメージを題材に「花束 + 香り + 味覚」の組み合わせで制作したアロマチックなブーケ。花屋の新たな楽しみ方を探して、「味覚の花屋」をコンセプトに花束を味わう発想からデザインを行いました。ユーカリやハーブ花束をアニスの香りを添えたペーパーでグラスを包み、柑橘・ハーブで仕上げた液体を注ぎます。口に運ぶことで、それぞれの経路に「鼻先香」と「口中香」として、それぞれの香り要素がアプローチし、香りのブーケが作られます。
-
- title : モネの睡蓮
- description : 芹、和柑橘の氷、木の芽、花穂紫蘇など和ハーブの香りを添えて、玉露の旨味を数滴垂らし、柳薄荷や杜松の実香る自家製トニックを注ぎ、最後に青柚子の皮を擦って仕上げます。お椀の中に広がる風景は、一日の中で少しずつ表情を変える睡蓮の池の風景ように、時間が経つと少しずつ氷が液体に溶け出し淡い緑に変わってゆきます。モネとジャポニズムをテーマに日本の浮世絵から影響を受けたと言われている背景を視覚的に広がる風景のイメージと日本を連想させる素材の香りと味わいを組み合わせることで表現しています。
-
- title : IMAGINATION
- description : 想像力で味わうように。もしもこの花が食用であったなら…本来食べることの出来ない素材からのイメージを味覚化し視覚的に感じながら体験する味覚のインスタレーション。アンスリウムの持つ質感・表情を独自的解釈のもと表現を行いました。
——
植物名:アンスリウム(Anthurium)
学名:Anthurium andraeanum
分類名:植物界被子植物単子葉類オモダカ目サトイモ科アンスリウム属(ベニウチワ属)
-
- title : herbal cream soda
- description : 「花屋さんのティータイム」をコンセプトに制作したボタニカルドリンク。ハーブ香る爽やかなクリームソーダ。モヒート風に仕立てペパーミント、レモンバーム、エストラゴンなどグリーンハーブの清涼感のあるアイスクリームを添えて。
-
- title : 農家さんのブルーベリー
- description : 「農家さんのカクテル」をコンセプトに制作したボタニカルドリンク。京都のブルーベリー苗木農家さんの素材を使用し、ブルーベリー、クローブ、シナモンなどを煮込み、薬草酒を合わせ、エキゾチックな味わいの一杯に。器に苗木をアプローチし、農家さんのプロモーションにもなるようなプレゼンテーションに仕上げました。
-
- title : 柿山水
- description : 「情景から発想する」をコンセプトに制作するシリーズ。京都の秋の風景・枯山水を題材に情景を表現しています。旅するように作品の中に広がる情景に想いを馳せてお楽しみ頂きます。味覚の部分は、和スパイス・柿をベースに作成しています。
-
- title : STORY ⾵景と物語を味わう
- description : 『私は、森の⽊漏れ⽇を浴びて、 ⼭道を歩きながら⾚い果実とハーブを摘んだ』
アートを鑑賞するように情景を味覚で味わう体験作品。まわりを森の⾵景に⾒⽴て⼩枝や葉っぱ、渓流の⽯をあしらい森の中で⼭道を歩きながら摘むようなイメージで⾚い果実とハーブの味わいを内側の袋の中に詰めております。⽬を閉じて「森の⾳⾊」を聴きながらゆっくりと味わえば、そこには森の中を歩く情景が広がります。五感で味わう味覚体験をお楽しみ頂きます。
-
- title : アデニウム・アラビカム
- description : 植物から発想する「Herbarium」シリーズ。味覚のインスタレーションとして、植物そのものにスポットをあてて、テーマとなる植物の要素を一度分解し独自的且つ感覚的解釈のもと再構築し植物の表情を味覚で表現。味わいの構成要素(素材)を伏せて直感的に植物標本のように味覚を通じて感じて頂きます。
——
植物名:アデニウム・アラビカム / Desert Rose
学名:Adenium arabicum
分類名:キョウチクトウ科アデニウム属
-
- title : NUTRITIOUS
- description : 「嗅ぐだけの一杯」シリーズ。
「滋養」をコンセプトに制作した滋養強壮の香りを嗅ぐインスタレーション。体の養いとなること。そういう働きのあるもの。栄養。乾燥や冬の寒さ日々の疲れに負けないよう強い生命力を養う。そんな言葉をもとにベニバナ、ナツメ、高麗人参、クコの実、 ジンジャー、レモン、ハチミツなど滋養素材を合わせて漬け込んで香りを抽出。香りを嗅ぐだけで滋養強壮となるのか?
-
- title : rougir
- description : Rougir「ルジール」は、フランス語で赤く色付くという意味を表します。京都の秋色の情景に紐付けながら、季節果実の洋梨を構成のベースに使用し、ほんのり赤く色付く洋梨をモチーフにハイビスカス、フレッシュレモングラス、シナモン、フレッシュミントなどのハーブ、スパイスのエッセンスを合わせて仕上げました。音楽の美しい旋律にのような一杯に。
-
- title : jardin de rose
- description : Jardin de rose「ジャルダンドローズ」は、フランス語でバラの庭園という意味を表します。ヴェルサイユ地区に滞在していた若い頃、散歩して回った宮殿、香り豊かで美しく深く印象に残るローズ庭園の風景、地元のクリスマスミサの雰囲気、ヨーロッパの美しいクリスマスの風景。そんな追憶の風景をイメージしながら、季節の果実、お花やハーブ、スパイスのエッセンスを合わせて仕上げました。ヨーロッパの美しいクリスマスの風景を感じて頂き、クリスマスを引き立てる一杯になればと考えます。
-
- title : グリーン・ヒソップ
- description : 植物標本のように、自然の中で息づく植物たちの姿や香りを一杯に閉じ込めて。店名の由来にもなったヒソップをはじめ、数種類のミントやセージ、無農薬栽培の季節のハーブを贅沢にブレンド。グリーンシトラスのやさしい酸味と、摘みたてのハーブブーケのような清々しい香りが広がります。植物の個性と香りの調和を、どうぞ五感でお楽しみください。
-
- title : monography
- description : 「モノグラフィー」モノクロとフォトグラフィーを組み合わせた造語です。京都を舞台に開催されている京都国際写真祭「KYOTOGRAPHIE」のオマージ的な意味も込めて仕立てています。
この作品は、季節の風景を実際の秋色で表現するのではなく、お客様それぞれの記憶の中にある秋の情景や彩りに想いを巡らせて味わって頂きます。また、このようにモノトーンで表現することにより現実との間に陰影を生み出し、実際の京都の風景の中で見る生の秋色がより鮮明に感じて印象に残るような意図が込められています。
京都にある竹林風景やお寺に佇む襖絵、その墨で描かれた質感、境内に広がる梅などを要素として選び、素材として置き換えて組み合わせています。表現の切り口と角度に全力を注ぎ、最大限の現場への優しさを目指した一杯です。
-
- title : 「有隣」
- description : 味覚で味わう庭園風景をコンセプトに、庭園の情景を袋の中に見立てました 。「無鄰菴」のお庭の風景からイメージを膨らませて仕上げたインスタレーション。
外側の袋には、庭石のように石を詰め、苔や枝葉で風景を生けています。「無鄰菴」との関連性として、敷き詰めた石に「視点場」を見立てて大きめの石を、枝葉には樅の木が植えられているという特徴から樅を選び生けています。また内側の袋には、和柑橘やスパイス、グリーンハーブなどの素材を組み合わせて仕上げたお飲み物を忍ばせています。「琵琶湖疏水」に着目して滋賀県からのミネラルウォーターも活用。庭園から感じたみずみずしさや苔の青々としたイメージを味わいで表現しています。
-
- title : akiiro
- description : 「情景から発想する」をコンセプトに制作するシリーズ。紅葉する京都の風景を味わうように。「秋色」季節感を意識した素材として柿をベースにハーブのエッセンスを抽出しスパイスの香りを合わせて仕上げています。サンザシ、柿、生姜、レモンバーベナ,クロモジ、ミント、レモングラス、シナモン、ナツメグなどハーブと漢方素材の組み合わせで秋色を表現しています。質感は少しすり流しやネクターのような口当たりです。秋の落ち葉を添えて情景を演出し、コンセプトタグを添えることで、より制作の意図が伝わればと考えています。
-
- title : ピンクッションの味覚化
- description : 想像力で味わうシリーズ。
もしもこの花が食用であったなら——。本来食べることのない植物の姿かたちから、味の輪郭を想像する。この一杯は、視覚的なイメージを味覚に翻訳することを試みた味覚のインスタレーションです。ピンクッションの立体的な造形と針のように放射する緊張感を、瑞々しいトマトの酸味と果肉のしなやかさに託し、ハーブやスパイスのアクセントで花の生命力や質感を感じさせる構成に。花と果実——それぞれがもつ異なる「かたち」の記憶が、視覚から味覚へと静かに接続される体験をお楽しみください。
——
植物名:ピンクッション(Pincushion)
学名:Leucospermum spp.
分類名:植物界被子植物真正双子葉類バラ目ヤマモガシ科レウコスペルマム属
-
- title : 「これは芋焼酎なのか?」
- description : 想像力で味わうシリーズ。
芋を観察しながら飲む、一杯の試み。目の前に置かれたのは、一つの芋。土の香り、芽のかたち、ざらりとした皮膚のような質感。それをじっと観察しながら、口にするのは焼酎ではない、けれど——芋を原点とした、味覚のイメージを追体験するモクテル。焙煎や発酵のニュアンスを重ねながら、蒸した芋の甘さや香ばしさを、丁寧に味に仕立て、そこに香草やスモーク、酸味などの要素を重ねて、「記憶の中の芋焼酎らしさ」を呼び起こします。これは再現ではなく、問いかけ。素材そのものの存在感と、味覚の想像力が交錯する、静かなひとときです。
-
- title : バジルとローズゼラニウム
- description : 「農家さんのモクテル」シリーズ。
ハーブ園で丁寧に育てられた、バジルとローズゼラニウムの香りを主役にしたノンアルコールカクテル。グラスに顔を近づけた瞬間、ふわりと広がるハーブの豊かな香りに、思わず深呼吸したくなります。バジルの青々しさとローズゼラニウムの華やかなフローラルが調和し、爽やかでありながら奥行きのある味わいに仕上げました。味のベースには、季節の柑橘やハーブティーを合わせ、ナチュラルで身体に優しい風味を意識しています。器の上には、実際に摘みたての葉を添え、香りを嗅ぎながら飲むという体験を通して、ハーブの個性や農家さんの手仕事の豊かさを感じていただけます。植物の力を五感で楽しむ、心ほどける一杯をどうぞ。
-
- title : 「蕗の薹の香り」
- description : 蕗の薹を漬けてエキスと抽出した蕗の薹ウォッカとスダチのトニックソーダ割りです。春の苦味と香りをお楽しみ頂ける一杯です。
-
- title : 「柑橘とアブサン」
- description : お店の名前にもなっているヒソップやニガヨモギなど色々なハーブやスパイスが原料の薬草酒をベースに柑橘と合わせたハーブ好きの方にオススメの一杯です。
-
- title : 「アニスオレンジ」
- description : アニスやリコリスなど15種類にも及ぶハーブが使われているペルノーをベースに仕上げたちょっぴり癖あり薬草系カクテル。
-
- title : 「ハーバルティーニ」
- description : ジンの原料となるジュニパーベリーやアンジェリカなどのハーブエッセンスを合わせて作った自家製コーディアルを使ベースに、ハーバルで上品な甘味のマティーニ風モクテルに仕上げました。
-
- title : 「八朔マテソーダ」
- description : ノンアルコールのハイボールのようなイメージで、ウイスキーを思わせるようなマテ茶のスモーキーさと心地良い苦味、八朔のジューシな果実味とを合わせソーダ割りで仕上げました。
-
- title : 「サボテンとバオバブ」
- description : ビタミンA、B、C、食物繊維、ミネラルのほか、必須アミノ酸9種類を含む、アミノ酸18種類がバランス良く含まれた食用ウチワサボテンの葉のパウダーと抗炎症・抗酸化作用ありのスーパーフルーツバオバブのスムージー。
-
- title : 「苺ルイボスジンジャー」
- description : いちごとルイボスティーの香り、生姜のスパイシーさとハイビスカスの酸味が合わさった甘酸っぱい一杯です。
-
- title : 柚子と薔薇
- description : 国産の黄柚子を皮ごと使い、ジュニパーベリーやレモングラス、ミントを加えてじっくり煮出したハーバルモクテル。柚子の豊かな香りとビタミンC、ジュニパーベリーの浄化作用、ミントやレモングラスのリフレッシュ効果が、心身をやさしく整えてくれます。バラの花びらをほんの少し浮かべて、目にも香りにも心地よい一杯に。アルコール不使用で、夕暮れや満月の夜のリラックスタイムにもおすすめです。
-
- title : ザクロとクコの実のハーバルモクテル
- description : “飲む美容ケア”モクテルシリーズ。
コスメに使用される素材から着想を得て、美をテーマに仕立てた“飲む美容ケア”。むくみ解消や疲労回復、アンチエイジングなど、女性にうれしい美容効果が期待できるザクロとクコの実をバランスよくブレンドしました。日々のセルフケアに取り入れやすく、気軽に楽しめる“美と健やかさ”のための一杯です。
-
- title : グリーン・エッセンス
- description : フレッシュなハーブとレモンが織りなす、爽やかな酸味と清涼感溢れる一杯。ペパーミント、バジル、ローズマリーなど、季節ごとに変わるグリーンエッセンスがふわりと香り立ち、まるで自然の中に身を置いたような心地よさをお届けします。レモンの苦味と甘酸っぱさがアクセントとなり、リフレッシュするひとときを提供します。植物の力で心身ともにリフレッシュしたい方にぴったりなモクテルです。
-
- title : 柚子抹茶クリームソーダ
- description : 自家製の柚子コーディアルと抹茶が奏でる、和の深い香りと味わいが織り成す一杯。爽やかな柚子の酸味と抹茶のほろ苦さをソーダで軽やかに仕上げ、上には抹茶アイスを添えて、クリームソーダに。ひと口ごとに感じる柚子の香りと抹茶の余韻が、まるで日本の風景を感じさせ、自然の恵みを味わう贅沢なひとときをお届けします。
-
- title : 菊と柚子
- description : 植物から発想する「Herbarium」シリーズ。
凛と咲く菊の香りと、爽やかな柚子の酸味が溶け合う一杯。麹のまろやかな甘みが優しく包み込み、口元に運ぶたびに秋の夕暮れを思わせる風景が広がります。升で香りを立たせながら、心と体をそっと整えるノンアルコールモクテルをお楽しみください。
-
- title : 秋色粘土
- description : “味覚で味わう陶芸”プロジェクトにて。
“粘土”という素材のもつ、未完成でどこか懐かしい質感を、味覚と触覚で再構築した一杯です。袋に包まれた器には、実際の粘土を用い、その内側に二層構造でドリンクを封じ込めました。季節の移ろいを感じさせるよう、栗や落花生、胡桃、アーモンドといった秋の恵みをベースに、ほんのり秋の香りが口の中に広がる粘土仕立でお作りしております。視覚・触覚・味覚——三つの感覚が交差することで、“食べる粘土”という未体験の陶芸的アプローチが立ち上がる一作です。
-
- title : モクテル鍋(草花果実)
- description : “味覚で味わう陶芸”プロジェクトにて。
陶器の鍋で熱々のモクテルを味わう一杯です。複数人で囲むパーティーカクテル“パンチ”をモチーフに、飲み物としての鍋のあり方を再解釈。姫りんごやローズマリーを浮かべた鍋の中では、フレッシュローゼルやパインアップルセイジの花、レモングラス、アンジェリカ、アップルミントなどのハーブに、柘榴、洋梨、林檎、柑橘といった果実を合わせ、じっくり煮出してエキスを抽出。シナモンやジュニパーベリーで香りの奥行きを添え、まるでロゼワインのように華やかでやさしい味わいに仕上げています。飲む鍋——そんな楽しみ方の可能性を探る試みでもあります。
-
- title : 味覚でイケる花器(柿)
- description : “味覚で味わう陶芸”プロジェクトにて。
これは、味覚で楽しむ花器。「花を生ける」という行為を、視覚や触覚だけでなく、味覚という角度からも楽しんでみる——そんな発想から生まれた一杯です。紅花のほのかな渋み、黒文字と山楂の清涼感、柿のまろやかさ、りんご酢と生姜の酸味と刺激。それらがレモンバーベナやレモングラス、シナモン、ナツメグの香りに包まれ、ひとつの味覚の花器として完成します。一口ごとに花を挿すように、植物の気配を感じながら“味わっていく”新たな陶芸体験を。
-
- title : TOKINOSUMI
- description : “味覚で味わう陶芸”プロジェクトにて。
液体 + 陶器の氷
釉薬の原料要素の一つに着目して制作。最初は視覚的な印象が強く感じられ、液体を口に含むと徐々に味覚由来の赤のイメージが加わります。この感覚的解釈は、器の焼成で鮮明に浮かび上がる釉薬の発色イメージやその焼き上がりの期待感を抽象的に表現しています。陶器の氷は、冷凍することで溶けない氷としての用途に加え器の中に黒墨の庭園風景を描きます。
-
- title : 小さな花筏
- description : 「飲まないドリンク」シリーズ 。
飲むためではなく“眺めるため”に仕立てられた一杯。静かな水面に一輪の花を浮かべるように、抹茶やハーブから仕立てた深い緑の液体の上に、食材でかたどられた花々を静かに浮かべました。素材はすべて食べられるもので構成されていますが、これは“生花”として鑑賞することを主な目的としたもの。あくまで飲む行為から少し距離をとり、液体のなかに植物をいける、そんな視覚表現としての一杯です。まるで茶室に活けられた一輪挿しのように、そこにあるだけで空気の質を変える、静謐な時間と佇まいをお楽しみください。
-
- title : 嗅覚のための一杯
- description : 「嗅ぐだけの一杯」シリーズ 。
これは、飲むためのものではなく、感性を澄ませて、香りを味わう一杯。パリのブランド、ミレー・エ・ベルトーのオードパルファン《Shanti Shanti》の世界観に感銘を受け、制作した嗅覚のためのドリンクインスタレーションです。スパイシーでありながら安らぎを感じさせる香り。その奥にある、インドの大地や精神世界に通じる静寂と自由の感覚を一杯の中に閉じ込めました。真っ黒のグラスにブレンドしたのは、バラの花びら、生姜、カルダモンなどのスパイスや香水の構成を思わせる素材たち。グラスに顔を近づけると、まるで香水瓶を開いた瞬間のように、複層的な香りが静かに立ち上ります。
-
- title : Blooming
- description : 想像力で味わうシリーズ。
視覚が先に味覚を導くことがある。この一杯は、花の構造と色彩、佇まいが持つ情報を、味へと変換する試みです。幾重にも重なる花びらの曲線。鮮やかにして儚い黄色の濃淡。その造形が放つ静かな力と気高さを、味として感じるなら——。ほのかな苦み、ふくよかな甘み、清らかな香りの余韻が、花がもつ「かたち」の記憶と重なり合い、ゆっくりと口の中に広がっていきます。視覚で捉えた印象が、味覚という感覚の中で静かに咲きなおすような体験を、お楽しみください。
-
- title : 唐辛子の罠
- description : 視覚と味覚の交錯実験:辛くないのに辛そうな一杯。
たくさんの唐辛子が活け込まれた器。赤く染まった液体が、くり抜かれたパプリカの中に静かに注がれている。その光景を目にしたとき、人は自然と“辛さ”を想像します。しかし口に含んだ瞬間、裏切られる感覚。実際には辛みは一切なく、野菜と果実の優しい甘みと香りがふわりと広がります。これは、「視覚から受ける情報が、味覚の先入観にどう作用するか」をテーマにした体験型モクテル。視覚と味覚のズレが生む違和感、そして驚き。五感の不思議を感じながら、あらためて「味わう」ということの奥深さを探っていただける一杯です。
-
- title : クランベリーの小さな庭で
- description : 小さな鉢に植えたクランベリーの苗木に、果実のモクテルを添えて。クランベリーの酸味とみずみずしさをベースに、ハーブや花の香りがそっと重なります。目の前に広がるのは、まるで植物を育てるような“飲む庭”。果実の庭をそっと散歩するように、味わいと香りを巡る優雅なひとときをお楽しみください。
-
- title : 蕗の薹と八朔
- description : 「農家さんのモクテル」シリーズ。
春の訪れを告げる蕗の薹のほろ苦さに、八朔の爽やかな酸味とやわらかな甘みを重ねた一杯です。ほろ苦さの奥に広がるのは、山菜特有の野趣あふれる香りと、八朔がもたらす晴れやかな果実味。さらに、白胡椒のほのかなスパイスが余韻を引き締め、口の中に春の山景色が広がるような感覚を演出します。器には素材そのものを添えて、視覚でも春の生命力を感じていただけるように仕立てました。この一杯には、育てた生産者のストーリーをタグにのせて。味わうたびに、畑から届く春の記憶を思い出すような、そんなモクテルです。
-
- title : カレンデュラ・オフィキナリス
- description : 植物から発想する「Herbarium」シリーズ。
古くから「肌のガードマン」とも呼ばれ、ヨーロッパでは薬草やスキンケアにも用いられてきたカレンデュラ。この一杯では、カレンデュラの花びらを散らし、その柔らかな色彩と植物としてのたおやかさを器の中に閉じ込めました。淡いオレンジ色の液体を一口含めば、華やかさとやさしさを併せ持つ香りと、ほんのりビターな余韻が広がります。植物の命に触れるような、静かな時間をお楽しみください。
——
植物名:カレンデュラ・オフィキナリス(トウキンセンカ)
学名:Calendula officinalis
分類名:キク科カレンデュラ属
-
- title : Rose Orange
- description : 植物から発想する「Herbarium」シリーズ。
まるで植物標本のように、一輪のバラに秘められた美しさと香りを一杯に閉じ込めて。地元農家さんが丁寧に育てた無農薬の食用バラを使用し、その華やかな香りを引き立てるのは、濃厚で甘酸っぱいブラッドオレンジ。香り、色、味わい——それぞれが静かに重なり合い、ひとつの植物の物語を紡ぎ出します。一口ごとに広がるやわらかな余韻を、ぜひ五感で味わってください。
-
- title : ショウガとオタネニンジン
- description : “飲む美容ケア”モクテルシリーズ。
コスメに使用される素材から着想を得て、美をテーマに仕立てた“飲む美容ケア”。すりおろした生姜の力強いスパイシーさと、オタネニンジン(高麗人参)の深みのあるコクをベースに、ライムの爽やかな酸味とドライジンジャーの華やかな香りを効かせました。モスコミュールを思わせる爽快な口当たりとともに、血行促進や滋養強壮、ビタミンC補給など、内側からじんわり温まりながら肌と体を整える一杯です。疲れを感じたとき、セルフケアのひとときにどうぞ。
-
- title : サボテン科?
- description : “飲む美容ケア”モクテルシリーズ。
サボテンの生命力を感じる一杯。食用サボテンとして知られるノパルを使用し、フルーツとともに仕上げました。ノパルは肌の潤いを保ち、再生力を高める効果があり、アンチエイジングにも最適とされています。サボテンならではのぷるぷるとした食感と、爽やかな柑橘やベリーの甘酸っぱさが絶妙に調和したこのドリンクは、まさに肌に嬉しい一杯。植物の力を取り入れた、美容と健康に寄り添うモクテルです。
-
- title : レッド・ブルーム
- description : 妄想モクテルシリーズ。
もしも昆虫様のために一杯を捧げるなら——そんな妄想から生まれた一杯。ピチピチと跳ねるような赤い炭酸液は、甘くも妖しい果実のエッセンス。グラスの上部にはスイカや食用花が咲き乱れ、まるで蜜を誘う花畑。視覚・嗅覚・味覚すべてを刺激し、まるで小さな昆虫になったかのような感覚で味わう、幻想的な植物の世界。人間のためではない、けれど人間も楽しめる、そんな “もうひとつの自然” を閉じ込めた妄想のモクテル。
-
- title : フェンネルとパイン
- description : 「農家さんのモクテル」シリーズ。
爽やかな甘みの中に、ほんのりとスパイシーな香り。フレッシュなフェンネルの茎と葉を贅沢に使い、みずみずしいパインと組み合わせた一杯です。パインのトロピカルな甘さに、フェンネル特有のすっきりとした香りが寄り添い、後味はすっきりと清涼感ある仕上がりに。さらに、ライムの酸味や微細なスパイスを重ねることで、味の奥行きが広がります。香りを感じながら、ひと口ずつ味わっていただければ、フェンネルという野菜の新たな表情と、生産者の想いが伝わるはずです。
-
- title : 洋梨とミントのすり流し
- description : 「農家さんのモクテル」シリーズ。
とろりとした口当たりの洋梨をベースに、ミントの爽やかな香りを添えたすり流し仕立ての一杯。完熟洋梨のやさしい甘みと自然なとろみが体にすっとなじみ、ミントのフレッシュな清涼感が後味を軽やかに整えます。ライム果汁をほんの少し加えることで、全体に心地よいキレを生み出し、まるで果樹園で深呼吸するような清々しさを感じていただけます。素材そのままの魅力を引き出すため、甘味料は控えめに。畑の香りと果実のやさしさが溶け合った、心と体がほどけるナチュラルなモクテルです。
-
- title : にんじん日和
- description : 「農家さんのモクテル」シリーズ。
やさしい甘みと素朴な風味をもつ人参を主役に、季節ごとに変わる京人参や黄人参など、その時々の品種を使って提供しています。ベースとなる人参の味わいに、オレンジのほのかな甘みとレモンの酸味が重なり、生姜のスパイシーさとクミンのエキゾチックな香りが後味を引き締めます。器には素材そのものを盛り込み、視覚でもその力強さを感じていただけるように仕立てました。さらに、生産者である人参農家さんの情報をタグとして添えることで、背景にあるストーリーを感じながら味わっていただける一杯です。
-
- title : 赤紫蘇とトマト
- description : 「情景を味わうモクテル」シリーズ。
日本らしさを表現するひとつの形として、伝統工芸の器を用い、季節の素材を見立てで表現しました。お椀の蓋を開ける瞬間、ふわりと立ちのぼる香りに心が躍ります。赤紫蘇の華やかな香気、トマトの旨味、赤い果実のフレッシュさ。そこに生姜のやさしい辛味がアクセントとなり、五感を通して「京都らしさ」を味わっていただける一杯に仕上げました。器と素材の出会いが織りなす、日本のある風景をお楽しみください。
-
- title : ミモザとミモザ
- description : 植物から発想する「Herbarium」シリーズ。
春を告げる黄色い花、ギンヨウアカシア(通称:ミモザ)をテーマにした一杯。イタリアでは女性へ贈る花として知られ、フランスではその明るい黄色が料理やカクテルの名前にも用いられるなど、欧州の春に寄り添う植物です。このカクテルは、そんなミモザの花を実際に添えて、ミモザという名にふさわしい一杯に仕立てました。フレッシュオレンジの果汁と微炭酸の組み合わせが、軽やかに香り、春のやさしい日差しのような余韻を残します。
ーー
植物名:ミモザ / ギンヨウアカシア
学名:Acacia baileyana
分類名:マメ科アカシア属
-
- title : 枯山水の風景
- description : 「情景を味わうモクテル」シリーズ。
器の中に広がる、静謐な枯山水の世界。枯山水の石に見立てた水は、深く美しいエメラルドグリーン。その水面には、緑豊かな風景が映り込み、まるで庭の池のほとりに佇んでいるような感覚をもたらします。苔むす景色を思わせるイメージとともに、ハーブの清涼感、柑橘のフレッシュさ、そしてほのかな苦味が体に染み渡り、心を凛と整えてくれます。器の中に映し出されたのは、味わうことで感じる「京都の風景」です。
-
- title : グリーンレモン
- description : 「農家さんのモクテル」シリーズ。
農家さんが丁寧に育てた、初夏の若摘みグリーンレモンを丸ごと味わうような一杯。フレッシュな果汁のシャープな酸味、果皮のほろ苦さ、そして葉に含まれる青々とした爽やかな香り。ひとくち飲めば、まるで収穫の畑に足を踏み入れたかのような、自然の息吹が広がります。シンプルで親しみやすいレモネードスタイルながら、素材そのものの奥深さと、農家さんの手仕事を感じられる繊細なバランスに仕上げました。
-
- title : ローズ・オルファクトリー
- description : 香りの実験室のような一杯。
バラの香りを構成する「リナロール」「シトロネール」「ゲラニオール」などの香気成分に着目し、それらと共通する芳香を持つ素材を用いて、味覚の中に香りを再構築したモクテルです。液体に溶け込んだ微細な香りの分子が、口の中でどのように広がり、鼻腔へ抜けていくのか。付け合わせのアロマとともに香りを嗅ぎながら味わうことで、新たな感覚の発見があるかもしれません。これは、五感を使って“バラの香り”を探求するための一杯です。
-
- title : 食虫植物のロマン
- description : 妄想モクテルシリーズ。
ウツボカズラという神秘的な食虫植物の生態に着目し、その造形美や捕食の仕組みを味覚で表現する一杯のインスタレーション。自然界のサバイバルと進化の知恵に想いを馳せながら、植物が持つロマンとミステリーを、視覚・香り・味覚で体感していただけます。プレゼンテーションとともに、好奇心をくすぐる未知の植物時間をお楽しみください。
-
- title : マクワウリとクレソン
- description : 「農家さんのモクテル」シリーズ。
畑からそのまま届いたような青い風味をそのまま一杯に。みずみずしく淡い甘さの“まうわうり”を主役に、爽やかな辛味をもつクレソン、香りを重ねるようにレモンバーベナやスペアミント、ほんの少しのディルを添えて仕上げました。野菜とハーブの間にある香味の輪郭を丁寧にたどるように構成されたこのモクテルは、身体にすっと染み渡るような優しさと、草花の生命力を思わせる力強さを併せ持っています。初夏の畑をそのままグラスに落とし込んだような、静かで豊かな味覚体験をお楽しみください。
-
- title : 蓮の葉
- description : 「情景を味わうモクテル」シリーズ。
まるで水面に浮かぶ一枚の葉に、朝靄の雫がそっと落ちるように——大きな蓮の葉に静かに注がれるモクテルは、味わうという行為に静寂と時間を呼び込む一杯です。香り立つハーブと果実の気配が葉の上に広がり、視覚と嗅覚を誘うように味覚へと届く体験。植物がもつ“かたち”や“記憶”を、朝露をすくうような繊細さで感じていただければと思います。
-
- title : チェリーセージのブーケ
- description : 「花屋さんのティータイム」をコンセプトに制作したボタニカルドリンク。花瓶に活けたフレッシュなチェリーセージの赤い花と葉が、目にも鮮やかなブーケとして佇む一杯。その傍らに添えられたハーバルモクテルは、グラスに口を近づけた瞬間、チェリーセージの華やかな香りがふわりと鼻腔を包み込み、飲む前からすでに始まる香りの体験。味わいとしてのハーブ、香りとしてのハーブ。視覚・嗅覚・味覚をまたぎながら、口と鼻の両方から花束を味わうような、香りの二重ブーケをお楽しみください。